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入所者の告別式に参列して

7月は毎日うんざりするほどの梅雨空が続いたが、ようやく終わりが見えてきた。梅雨なので当たり前と言えば当たり前だが、雨がこれほど長く続くと気分も憂鬱になり、外に出るのも億劫に感じてしまう。長かった梅雨が明けると、暑い夏がやってくるが、今年の夏は例年と違って、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、マスクを付けて過ごすことになり、熱中症と同時に気を付けなければならない。

先日、入所者の告別式に参列させていただいた。穏やかな笑顔の遺影を見て、在りし日の故人を思い出しながらお見送りができた。娘さんならではの想いを託したお別れの手紙を聞かせていただき、お母様から受けた深い愛情とお母様への感謝の気持ちが素直に伝わってきた。

手紙には「家族が毎日笑顔で過ごせるように心を尽くしてくれる母」「家の周りを常に季節の花で彩る母」「食卓に温かな手料理を並べる母」「器用ではないが努力して乗り越える母」「煮物を鍋いっぱいに作ってくれる母」とあり、在りし日のお母様のことを偲んで、涙にくれながらお別れの挨拶をされていた姿に感銘を受けた。

私は、物心がつく年齢の時には、祖父母の家で生活をすることが多かった。小学校にも祖父母の家から通っていた。当時は、学校給食がなかったので、昼食は弁当持参か自宅に帰って食べるかであった。祖父母の家から学校までは近かったので、私はいつも家に帰って食べていた。祖母は私の戻る時間を見計らって私の大好きな温かい丼物を食べられるように用意してくれた。おいしくていつも大満足であった。私の祖母も、きっと亡くなられたお母様のように、嬉しそうに頬張る私の様子を見て、にっこり微笑んでいたことだろうと思う。

私の親や祖父母は亡くなってしまったが、自分が孫を持つ身になった今、親になった子供や日々成長する孫を見て、つくづく、親や祖父母がどれほどの愛情を自分に注いでくれたのかを痛感し、改めて感謝の気持ちが湧いてくる。

高齢者福祉に携わって14年が経つ。祖父母といることに幸せを感じていた自分を振り返り、入所者の方々とも、祖父母とのような関係を築いていけたらいいなと思う。

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